コスプレむかしがたり①【ウィッグは高級品だった?】

ブログ「ぱへまが」

コスプレショップぱるふぇ店長です。

ブログ「ぱへまが」をスタートするにあたり、いろんなコスプレにまつわるブログをチェックしていたのですが、今の時代に個人でブログを書かれる方も少なく、加えて自店のアフィリエイトのためにネット上の知識だけで記事を書く「炬燵記事」がまん延しており、みんなが欲しい、読みたい情報があまり見られないなぁということに気づきました。

ですので、コスプレ歴だけは1995年からある店長が体験していた昔のコスプレについて紹介していこうと思います。
なお、これは不定期なので、他の記事が間に挟まることがございます。なにとぞご了承下さいませ。

また、1995~2000年は東京、2000年からは福岡のコスプレ事情となります。

ウィッグは高級品だった?

今は3000円台でウィッグが買えて、あまつさえキャラクターの髪型に調髪されたウィッグもあるから便利!

今では、使っていない人は居ないであろう「ウィッグ(かつら)」ですが、もちろん最初からあったわけではなく、今のように5,000円以下で買えるようになるのは2002年を待たなければなりませんでした。

それまでは、ウィッグはあくまでもファッションウィッグだったり、病気療養などで頭髪が一時的に抜けてしまった人のための医療用ウィッグが僅かにあるくらいでした。価格もショートカットで8,000円、ロングウィッグで15,000円くらいしていました。
これでは到底(当時学生の私には)おいそれと買えるものではありませんでした。しかも非耐熱。

【男性の女装注意】
下の写真はお恥ずかしながら…店長の過去のコスプレ写真の5年毎を並べてみたものです。

ご覧の通り、明らかにカラーウィッグを使っているのは2005年からです。この頃にはすでにショートカットのウィッグは3,000円台となっていました。(これは今でもお店がある「くるくる」さんだったと思います)

1995年はもみあげだけの部分の毛束を買ってヘアピンで留めているだけです。それでも5,000円くらいしたはずです。
2000年は左から垂れている三つ編みの毛束、ロングヘアはハーフウィッグという後ろの毛だけがあるウィッグでした。これでも8,000円くらいしていたと思います。

当時のコスプレイヤーは地毛ロングヘアーがステータス

2002年くらいまでは、コスプレは9割は地毛か、地毛にエクステを付けたりする程度で、中には毛糸を使って髪の毛を再現する人も多く居た時代でした。
せっかく大金をはたいてカラーウィッグで決めてみても「なんか髪の毛の色に違和感がある」とか言われて、コスプレ雑誌でも微妙なレビューだったりしていたものです。

当時から有名コスプレイヤーと言われる方がいらっしゃいましたが、それらの方は概ねストレートのロングヘアーの地毛が多かったように思えます。
当時のコスプレ雑誌「コスプレ天国(リイド社:1995年発行)」の表紙からもそれが伺えます。ほぼ地毛。

現在は、ウィッグが普及しているため、地毛をウィッグをかぶりやすいようにショートにされている方もいらっしゃるので、時代が逆転しました。

店長は学生からまだペーペーの男性会社員で、社会生活をロングヘアで送れるはずもなく、できるだけエクステや地毛で済むショートヘアのキャラクターを選んでいました(もちろん男性キャラもたくさんやっていました)

サムライスピリッツでの黒髪ロングヘアーのナコルルは憧れだったなぁ…
その妹でショートヘアーのリムルルが登場したときには男性で女装アレルギーのない方々がこぞってコスプレをしましたっけ(笑)

毛染めの苦労とか

ウィッグはかぶれなくとも、髪の毛の色はそれっぽく変えたい!!

イベントの前日の夕方に美容室に駆け込み、髪の毛を脱色染色して、翌日のイベント終了後はまた髪の毛を黒髪に戻す!という荒療治を行う人もいました。でも、これも髪の長さはキャラクターに合っていなければいけません。嗚呼大変…
昔は今と違って、男女ともに黒髪以外の髪色への風当たりが厳しい時代だったのです…

そして、もっとインスタントに一日染めしたい人向けに、カラーヘアースプレーを販売している店舗もありました。(コスプレ屋さんなんてものはまだコスパショップ(ジーストアの前身)くらいしかありませんでしたから、東京だと新宿の手芸店「オカダヤ」とか)

しかし、着色スプレーですから、家庭の部屋の中はもちろん、イベント会場の更衣室で使われたら…たちまち空気が赤に青に染まります…こちらはまもなくコスプレイベントでは使用禁止となりました。
だって、鼻の穴の中が振りまかれたスプレーの色に染まるんですもの…

ウィッグの革命:ゼファーの登場

さて、そんな地毛コスプレ全盛期の中、2001年頃になり3,000円台でウィッグが買えるというまさに「革命」が起こります!

そのお話はまた次回にさせていただきますね。

ぱるふぇ店長